不動産会社就職先の選び方

 

先日お届けした「不動産会社面接合格のコツを伝授いたします!」という記事においては、不動産業界における面接試験突破の必勝法についてお話をいたしました。

そして自分で記事を書いておきながら、「このような記事に興味を持ってくださる読者の方がおられるのかな?」とも思っていたのですが、意外にも多くの方々から良い意味での反響を頂き、これには正直驚かされました。

またそれと同時に「就職先として、どのような不動産会社を選ぶべきなのか?」という質問も多数頂きましたので、今回は「就職先として選ぶべき不動産会社はどのような企業にするべきか」というテーマにてお話をしてみたいと思います。

では早速、不動産会社就職先の選び方に関する知恵袋を開いてみましょう。

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不動産会社にも様々なタイプがある

さて、就職に適した不動産会社といっても、不動産業には様々な業態がありますから、一言でこの質問に答えるのはなかなか難しいものがあります。

なお、不動産屋さんの代表的な業態としては、売買であれば「仲介がメインの会社」「戸建て分譲業者(建売屋さん)」、賃貸であれば「客付け業務が中心の会社」「賃貸管理業務を主とする会社」のおおよそ4パターンに分類することができますから、まずは簡単にその業務の違いを見て行きましょう。

売買・仲介メイン

売買系の不動産業者で最も数が多いのが、このタイプの不動産屋さんとなるはずです。

そして、その名の通り「売買の仲介がメインの仕事」となっていますから、広告を打ったり、現地販売会を開催したりするなどして購入希望者を募ると共に、売却希望者からの依頼も受け付けることになります。

なお、「売りたいお客様」「買いたいお客様」は共に一般の方(エンドユーザー)となりますから、仕事を行うにあっては高い接客スキルが求められることになるでしょう。

ちなみに、近年ではこの仲介をメインとした不動産会社を舞台にした人気テレビドラマも放映されていましたので、仕事のイメージも掴みやすいことと思います。

※売買仲介会社の仕事について更に詳細を知りたい方は過去記事「不動産売買の仕事内容・流れを知ろう」をご参照ください。

売買・戸建て分譲業者(建売屋さん)

そして、もう一つの売買系の業態となるのが戸建て分譲業者(建売屋さん)と呼ばれる職種です。

仕事の内容としては土地の仕入れを行い、建物を完成させた上で、一般のお客様にこれを販売するのが主な業務となります。

なお、当然ながら「完成した物件はエンドユーザーに販売する」ことになりますが、基本的に戸建て分譲業者が自ら販売活動を行うケースは少なく、「仲介メイン」の不動産業者に委託することが多いですから、仕事上で最も接する相手は「不動産業者」となるのが特徴です。

但し建売の建築に際しては、「近隣住民からのクレーム対応」や「ハウスメーカーとの建築に関する打ち合わせ」などもありますので、やはりコミュニケーション能力は必要不可欠なものとなるでしょう。

※建売屋さんの仕事内容については過去記事「建売会社を取り巻く現状について」をご参照ください。

賃貸・客付け業務がメイン

お部屋を探すお客様を賃貸物件にご案内して、成約を目指すのがこちらの業態となります。

皆様が「不動産の営業マン」と聞いて、パッと頭に浮かぶイメージはこの職種が一番近いものとなるかもしれません。

そして「如何に上手くお客様に物件を勧めるか」が鍵の仕事となりますから、高い営業力が必要となります。

よって、「この仕事が向いている人」には非常にやり甲斐がある反面、「向いていない人」には非常に辛い業務となりますので、働く人の適性が問われる業態とも言えるでしょう。

※賃貸客付け会社の仕事の詳細は過去記事「賃貸契約の流れを解説いたします!」をご参照ください。

賃貸物件管理がメイン

客付け会社の業務が「賃貸物件を決める(成約する)」ことであるならば、賃貸管理会社は契約の対象となる物件を維持管理し、入退去に係わる手続きの一切を取り仕切るのが仕事となります。

そして具体的にその業務内容を見てば、入居希望者が何時お部屋を見に来ても良いように物件を巡回することに始まり、入居の申込みが入れば契約条件の折衝、そして重要事項説明に新規契約・契約更新の締結、退去が発生すれば立会いを行うなど、実に様々な仕事を行うことになるのです。

よって、客付けメインの仕事が来店したお客様との「一期一会」のお付き合いであるのに対して、管理会社は入居者やオーナー様と『末長いお付き合い』をして行かなければならないのが特徴となります。

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業態別、働きやすい会社の選び方

さてここまでのお話にて「不動産業の主な業態」をご理解いただけたことと思いますので、ここからは各業種ごとの『就職に適した会社の選び方』について解説してみたいと思います。

売買の仲介がメインの会社

売買仲介がメインの会社では、当然ながら「月に何件の契約を行ったか」などのノルマを課せられるのが常です。

そして会社によっては、数字が上がらない者に対して、上司から厳しい叱責が与えられることも少なくありません。

近年ではブラック企業が問題になっておりますので、以前ほどの苛烈さは無いものの、やはり「数字が上げられない営業マン」には非常に辛い職場となるでしょう。

また、「他人と競い合うのがそもそも苦手・・・」という方には、少々荷の重い環境となるかもしれません。

なお、こうした適性の面での問題がなく、「是非売買仲介の会社に勤めたい」というのであれば、所謂大手の不動産仲介会社か、中小企業でも離職率の低い会社を選択することがおすすめとなります。

大手不動産業者では、近年労働条件面でもかなりの改善がなされているようですし、大手の看板によって「買い手」「売り手」共にお客様が集めやすくなっていますから、営業成績も上げやすいはずです。

一方、中小企業ではまだまだ前時代的な体制の会社も少なくありませんが、一人の社員が長く勤められる会社であれば、ブラック企業である確率は低くなるでしょう。

とは言え、外観から離職率の高さや勤続の長さを見極めるのは困難ですから、一度はお客のフリをして営業マンとコミュニケーションを取ってみるのも良い方法だと思います。

※更に詳しく、売買仲介営業マンの仕事内容を知りたいという方は過去記事「不動産営業マンの一日ってはどんな感じ?(仲介会社編)」をご参照ください。

売買・戸建て分譲業者(建売屋さん)

建売屋さんにも大手企業と中小企業がありますが、現在は圧倒的に大手に勢いがあるのが現実です。

また、大手企業であれば仕事のノウハウも学び易いでしょうし、それなりの労働条件も整っているでしょうが、「将来的に独立したい」と考えているのであれば、よりコアな経験が積める中小企業の建売屋さんがおすすめでしょう。

但し、業界経験の無い方が中小の建売屋さんに就職すると、「全く土地の仕入れが方法が判らない」などという事態に陥りかねませんので、

こうした企業を狙うのであれば、一度は仲介メインの会社で経験を積んでからの方が無難かと思います。

ちなみに、中小の建売屋さんにおいては「仕入れ」から「現場管理」、「販売」まで全て一人でこなすこととなりますから、『不動産業者としての実力』を養うには最適な環境といえますが、その分、求められるスキルも高いものとなりますから、業界初心者には少々荷が重い訳です。

なお就職先として有利な中小の建売会社の選び方としては、会社自体が土地仕入れに関して「強力なルート」を持っている企業を選ぶこと重要となります。

近年はどこの建売屋さんも「仕入れに相当な苦労」をしていますので、『銀行に強烈なコネを持っている会社』や『弁護士・税理士等と強い繋がりがある』など、盤石な仕入れルートを持った企業でなければ今後の生き残りはかなり厳しいはずです。

さて、このようなお話をすると「そんなのどこで見分ければ・・・」と思われるでしょうが、仲介メインの会社で何年か仕事をしていれば、こうした情報も自ずと仕入れられることでしょう。

※より具体的に戸建て分譲業者の仕事内容が知りたい方は過去記事「不動産営業の仕事内容!建売屋さん編」をご参照ください。

賃貸・客付けメインの会社

こちらの業態では、テレビCMなどを大々的に行っている大手の会社さんも数多く存在しています。

もちろんCMを流す程ですから、それなりの規模の企業であり、雇用条件も「それなりの働きやすさ」となっているようですが、ここで問題となるのが中小企業の場合でしょう。

他の業態に比べ、賃貸客付け業務がメインの会社はとにかく企業数が多く、評判の悪い会社も少なくないのが現実です。

そこでまず指標となるのが、「設立からどれだけ期間を経た会社であるか」ということになります。

賃貸メインの会社の場合、「設立してあっと言う間に廃業する」とったケースも少なくありませんので、『それなりの歴史がある企業を選ぶこと』が働きやすい会社を見つけ出すひとつのテクニックとなるでしょう。

また、支店を多く持っていれば、従業員の扱いにも慣れているはずですから、こうした会社に狙いを絞ればブラック企業を回避できる確立が高まるかと思います。

ちなみに、近年では「ネットの反響を利用しての集客」がメインとなって来ていますので、ネット広告に力を入れている会社ですと数字が上げやすくなるかと思います。

※更に詳しく賃貸客付け業者の仕事内容を知りたい方は過去記事「賃貸営業マンの仕事内容をご紹介いたします!」をご参照願います。

賃貸物件の管理がメインの会社

実は「賃貸管理のみを専業で行っている企業」というのは意外に珍しく、前項でお話しした「客付け業務」を同時進行で行っている会社が多いのが実情です。

但し、同時に2つの仕事を行うとなれば、どうしても『客付けに力を裂く』こととなる(客付けの業務の方が営業成績を上げやすいため)でしょうから、管理の仕事を専属でやりたいという方は、数少ない管理専業業者の募集を見付け出さなければなりません。

なお、「賃貸管理専門の業者での仕事」は他の業態とは大きく異なるものとなり、建築関連の知識が必要である上、大家さんや入居者からのクレームを上手く処理する能力も要求されますので、専門性が非常に強い職種となるはずです。

また、退去時に原状回復費用などを巡って、入居者と揉め事になるケースも少なくありませんから、「気軽に顧問弁護士に相談できる」などといった、バックアップ体制が整った会社を選ぶのがおすすめとなります。

そして、長く勤めれば「賃貸借契約やビル管理のスペシャリスト」になれる業種ですので、一度経験しておくと他の賃貸系不動産業者への転職が非常に有利となる上、不動産投資・アパート経営にも役立つ知識が得られる職種でもあるのです。

※賃貸管理会社の詳細な仕事内容については過去記事「賃貸管理会社の仕事内容をご紹介致します!」をご参照ください。

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就職する不動産会社の選び方まとめ

さてここまで、「不動産業界における就職先の選び方」というテーマにて解説を行ってまいりました。

本記事をご参考にしていただければ、不動産会社の就職にあたって「こういう会社を選ぶべきだ!」という、おおよその判断は付けることができるようになったことと思います。

ただ、実際に勤め始めてみると「考えていた会社と全然違った・・・」というケースもあるでしょから、こうした場合には迷わず会社を変えることも視野に入れましょう。

不動産屋さんに勤める多くの方は、自分のスタイルにあった会社を求めて勤め先の変更を繰り返すものですし、

仕事の目的は同じでも「会社によって業務の進め方が大きく異なる場合」も多いですから、自分に適した職場を探し求めることは決して悪いことではありません。

ちなみに悪徳業者などに長く勤めていると、たとえ自分が悪くなくても周りの業者から反感を買ってしまい、転職後も仕事がやり辛くなる可能性もありますから、この点は大いに注意が必要でしょう。

よって不動産業界への就職に当たっては、自分を一つの商品と考え、新たな勤め先が「自分にとってプラスになる職場であるか否か」を意識しながら会社を選ぶことが何よりも重要なのです。

ではこれにて、不動産会社就職先の選び方を解説する知恵袋を閉じさせていただきたいと思います。