「マイホームを購入しよう!」と決心した際、まず検討するべきなのが資金繰りの問題であるかと思います。

そして、「売買代金を全額キャッシュで!」などという方は殆どおられないでしょうから、多くの方が住宅ローンのお世話になるはずですが、借入前に押さえておくべき知識は意外に多いものですし、より賢い融資の組み方なども是非知っておきたいところですよね。

そこで本日は「住宅ローンの基礎知識をお届けいたします!」と題して、融資を受ける際に役立つ基本的な情報から、借入時のポイントなどについてわかりやすく解説いていくことにいたしましょう。

住宅ローンの基礎知識

 

民間(銀行)住宅ローンの基礎知識

では早速、「どのような住宅ローンの組み方が理想的なのだろう?」という疑問にお答えしたいところではありますが、まずは最も利用される可能性の高い民間(銀行)住宅ローンの制度について「ある程度の基礎知識」を備えておきましょう。

そして最初に抑えておくべきポイントとして挙げられるのが、住宅ローンは他の融資に比べて、非常に利率も安く、返済条件も緩やかで、借入もしやすい商品となっているという点です。

そして、このようなお話をすると「どうして住宅ローンばかりが優遇されているのだろう?」と疑問に思われるかもしれませんが、これにはしっかりと「カラクリ」が存在しています。

まず住宅ローンにおいては、購入する土地や建物に抵当権が設定されますから、万が一返済が滞った場合でも、これを売却することで銀行はそれなりの弁済を受けることが可能です。

また、マイホーム購入となれば資金の利用目的も明確ですし、自分の銀行の口座を給料の振込先などに指定してもらえれば、金融機関にもそれなりのメリットが生じることとなりますから、マイカーローンやアパートローンといった他の融資対象よりも遥かに良い条件が提示可能となる訳です。

そこで以下では、「住宅ローンならではのメリット」についてご説明をして行きたいと思います。

低い金利・借入基準が緩い

住宅ローンにおいては、通常の融資では考えられない低金利での借入が可能な上、完済年齢については80歳まで、返済期間も35年という長期設定が可能となっています。

また、勤続年数が短い、自営業で決算内容が思わしくない(但し赤字決算だと少々厳しい)といった、通常の融資では否認される内容の申込人についても審査通過となる可能性が高い上、融資利用者の内容次第では店頭金利から更なる金利優遇を受けることも可能です。

団体信用生命保険加入制度

住宅ローンでは団体信用生命保険という保険に加入することにより、借り入れ当事者が亡くなった場合(又は高度障害状態となった場合)でも、残債務の全額が保険金により賄われる仕組みになっています。

一般的な融資にはこうした制度は存在せず、残された家族に返済の負担が圧し掛かるのが通常ですから、これは実にありがたいことですよね。

住宅ローン減税制度

住宅ローンの減税制度についてはコロコロと内容が変更されますが、現在(令和6年2月)であれば、「住宅ローンの残額に対して最大で13年間、通算で約409万円を上限とした所得控除を受けることが可能といった優遇制度が存在します。

※住宅ローン減税制度の詳細については、別記事「住宅ローン控除とは?適用条件や注意点を解説します!」をご参照ください。

民間(銀行)住宅ローンの商品内容

では次に、民間(銀行による)住宅ローンの詳細な商品内容についてご説明してまいりましょう。

※但し、銀行ごとに詳細が異なりますので、平均的な内容を記させていただきます。

  • 融資限度額/最大で1億円(5000万円の銀行も多い、原則として諸費用は借入できない)
  • 融資期間/最長で35年
  • 借り入れ可能年齢/65歳程度(完済年齢は最長で80歳)
  • 収入合算/配偶者などの年収も合算して借入上限額を設定できる(合算者の年収は1/2で計算するのが通常)
  • 変動金利の場合の金利見直し/金利自体は1年に2回の見直しが通常ですが、金利は変動するものの「返済額の変更は5年に一度」である上、支払額が増加した場合でも「従前の1.25倍以上の金額にはならない」仕組みになっている

基本的な融資の条件は上記のようなものとなります。

また、気になる借入可能な限度額などは、各銀行のローンシュミレーターなどで簡単に計算できますが、

毎月の収入の30% ÷ 2,596円(年利0.5%で35年ローンの場合)× 100万円 =借入上限額

という計算式でおおよその金額を計算することが可能です。

ちなみに民間(銀行)住宅ローンにおいては

  • 全期間固定金利型
  • 固定金利期間選択型
  • 変動金利型

以上、3種類のプランが選択可能となります。

全期間固定金利型は文字通り、通年固定の金利となりますが借入期間が長ければ長いほどに金利は上昇します。

固定金利期間選択型は、一定の期間(2年、3年、5年、10年など)固定金利が適用された後に、変動金利に切り替わるプランとなります。

そして変動金利型は既にご説明したとおり、定期的な金利の見直しが適用されるプランです。

一方、返済の方法についても以下の2つの形式が選択可能になっています。

  • 元利均等返済/毎月の返済額が一定(額は一定だが元金と利息のバランスは変更される)となる返済方法
  • 元金均等返済/毎月の返済額(元金返済額は一定だが、利息分は変化するため)が変動する返済方法

元利均等返済は原則として返済額が一定であるため、返済計画が立てやすいのが魅力ですが返済開始当初は利息分の支払いのボリュームが大きいため、元金がなかなか減らず最終的な総返済額が高額となるのが特徴です。

これに対して元金均等返済は返済額が変動する上、借入れ開始当初の返済額が元利均等返済よりも高額となる反面、確実に元金が減っていくため、時間の経過と共に返済額が下がっていくのが特色となります。

フラット35の基礎知識

民間(銀行)住宅ローンに続いては、半官半民のローンとも言える「フラット35の基礎知識」について解説させていただきます。

フラット35とは「民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している住宅ローン」ということになります。

以前は住宅金融公庫という公的機関が、国民の住宅取得の補助をするべく銀行ローンとは別の融資を行っていたのですが、「購入価格の全額をカバーできない」「運営に人件費などが掛かり過ぎる」などの問題から、制度の改革を迫られることとなりフラット35が誕生したのです。(2007年に住宅金融公庫は廃止され、その立場を住宅支援機構が引き継ぐこととなりました)

そして、これまで公的機関である住宅金融公庫が単体で行っていた融資業務を、民間の銀行に一部負担させることにより、経費の大幅な節約が可能となった上、融資上限額も一般的な住宅ローンに匹敵する水準となりました。

※フラット35は金融機関が民間人に対して行った融資の債権を住宅支援機構が買取り、これを証券化する仕組み【買取型】となっています。(買取型の他にも、銀行が貸し出した債権を住宅支援機構が保証する【保証型】が存在します)

また、フラット35には「フラット35S」、そしてフラット35Sの中にも「金利A・B」という商品が存在しますが、これは建物の性能によって更に金利が優遇されるプランということになりますので、『本質的には違いのない商品』と呼べるでしょう。

ではここからはフラット35の特徴についてお話ししていきましょう。

審査の厳しさ

年収に対して融資が許可される金額(返済比率)については、銀行ローンとそれ程の違いはありません。

但し、融資自体の可否については、勤続年数の短い方や自営業者の方でも審査に通る可能性が高く、フラット35の方が基準が緩いとされています。

団体信用生命保険

銀行ローンでは団体信用生命保険(借入人の死亡、高度障害状態となった場合に保険金が支払われ、残債務を返済する保険)への加入が義務付けられていますが、フラット35では「団体信用生命保険への加入は任意」となっています。

保証料

以前は住宅ローンを利用する場合、連帯保証人を擁立するか、保証人の代わりを保証会社に引き受けてもらう必要がありました。

しかし現在では、銀行で住宅ローンを組む場合に保証人は認められず、保証料を支払った上で、保証会社を利用しなければなりません。

一方、フラット35においては銀行が貸し出した債権に対して、住宅支援機構が買取りや保証を行うため、保証会社を利用する必要はなく保証料も発生しません。

事務手数料

前項にて、「フラット35は保証料が不要である」旨をお話ししましたので、『これは銀行ローンに比べて非常にお得!』との印象を持たれた方も多いかと思いますが、フラット35を利用する上でネックとなるのが、この事務手数料となります。

実は、事務手数料自体は一般的な住宅ローンでも必要となる経費なのですが、フラット35を利用する場合の事務手数料については高額な価格設定をしている金融機関も少なくありません。

ちなみに、フラット35の事務手数料については定額タイプと定率タイプの2種類があり、定額タイプについては3万円程度、定率タイプについては借入額の2%程度が相場となっています。

このようなお話をすると、誰もが「定額制の銀行を希望したい!」と思うでしょうが、事務手数料が定額制となっている銀行は基本的に金利が高い傾向にありますので、この点は実に悩ましいところでしょう。

フラット35の商品内容

では以下にフラット35の商品内容をまとめておきましょう。

  • 融資限度額/8000万円
  • 融資期間/最長で35年
  • 借り入れ可能年齢/70歳未満(完済年齢は最長で80歳)
  • 収入合算/配偶者などの年収が100%合算可能(合算者の年収により借入期間が短くなる場合あり)

※その他にもフラット20(15~20年間の借入れ)となる商品などが用意されています。

フラット35のデメリット

フラット35の最大のメリットは35年という長期間、民間銀行よりも低い固定金利で借り入れができる点となりますが、下記のようなデメリットも存在しています。

固定金利故のリスク

長期固定金利であるが故に、景気変動によって世間の金利が安くなっても「そのままの金利で支払を続けなければならない」ことになります。

よって、金利が高い時期にフラット35による借入れを行うには、少々勇気が必要となるでしょう。

全ての物件で利用できる訳ではない

フラット35を利用するには、住宅金融支援機構が定める基準をクリアーした建物でなくてはなりません。

中古住宅などでは「融資可能な建物の技術基準に達していない」と判断され、借入れができないケースもありますし、

購入を検討している物件について「フラット35」は適用されるが、「フラット35S(更に低金利なプラン・融資可能な建物に一定の基準が存在する)」には対応していないという場合には、かなり悔しい思いをすることになるでしょう。

売主に物件を止めてもらえない場合がある

住宅ローンの審査は、対象物件について売買契約が締結した後でなければ申込みをすることができません。

これはフラット35の場合でも同様なのですが、通常の銀行ローンを利用する際には、各銀行が「事前審査」という形式で『融資承認が得られる見込み』についての判定を行ってくれますので、売主はこの結果を基に物件を止めるか否かの判断を下します。

しかしながらフラット35については、こうした事前審査の制度を備えている銀行が殆どなく(一部の銀行では行っている)、事前審査なしの場合には、売主がローン解約を恐れて契約に応じてくれないケースもあるのです。

諸費用が意外に高い

フラット35には保証料が不要で、団体信用生命保険の加入についても任意であるとご説明いたしました。

しかしながら、団体信用生命保険に加入していない場合には、借入人が死亡した際などに「残された家族が借金を返済する義務を受け継ぐ」こととなります。

よって多くの方がフラット35の場合でも団体信用生命保険に加入することとなりますので、必ずしも保険料の支払いから逃れることができる訳ではありません。

※以前はフラット35を利用する場合に、団体信用生命保険の保険料を一年ごとに支払う必要があり、この保険料負担が利用者を苦しめていましたが、現在では金利に保険料を上乗せする方式が選択できるようになりました。

一方、保証料については「フラット35を利用する場合には不要」となりますが、金融機関に支払う事務手数料が高額となるケースも多く、「結局は保証料を支払ったのと変わらない出費となった・・・」というパターンも少なくありません。

よって、一般的に「諸経費が安い」とされるフラット35でも、選択する金融機関によっては、通常の住宅ローンとあまり変わらない結果になってしまうことも少なくないのです。

 

ここまで半官半民とも言えるフラット35について解説してまいりましたが、実は「完全なる公的な住宅ローン」というものも存在しています。

但し、公的な住宅ローンを利用できる方は非常に限られるため、現在では殆ど使われていないというのが実情でしょう。

ちなみに公的な住宅ローンの主なものは

  • 財形住宅融資/勤労者財産形成法に基づく公的融資
  • 自治体融資/各自治体が独自で行う公的融資

財形住宅融資は給与天引き型の貯蓄制度である「一般財形貯蓄」「財形年金貯蓄」「財形住宅貯蓄」を1年以上継続している者のみが利用可能な公的融資となりますが、全ての企業で利用できる訳ではない上、購入する物件にも様々な制約が課されます。

一方、自治体融資は各自治体ごとに内容が異なるため特徴を述べるのは困難ですが、利子補給制度など他の住宅ローンの補助的な役割を果たすケースが多いようです。

スポンサーリンク

住宅ローンの危険な組み方

さて、これまで様々な住宅ローンの概要について解説してまいりましたが、ここからは不動産屋さん的に「これだけはしない方がよい」という借り方のパターンがいくつかありますので、本項ではこの点についてご説明していきます。

ボーナス払い

「どうしてボーナス払いがいけないの?」との声も聞えて来そうですが、実際にボーナス払いを設定して「困り果てている住宅購入者さん」は数多くいらっしゃいます。

会社の業績が落ち込んだ場合などは、真っ先にカットされるのがボーナスですから、これを当てにしてローンを組んでしまうと「自分の努力とは関係なしに、突然資金難に突き落とされる可能性」がありますので注意が必要です。

なお、良心的な不動産屋さんは住宅ローンの返済計画にボーナス払いを組み込むことを止めることが多いはずですから、ボーナス払いを薦めてくるような業者は信用するべきではないでしょう。

限度額いっぱい+諸費用ローンまで含む、カツカツの借入れ

金融機関によっては諸費用ローンを別途で用意しているところもありますが、限度額「いっぱいいっぱい」まで借り入れをし、更に諸費用までローンを組むのは絶対に避けるべきでしょう。

不動産会社の中には、こうしたローンを進めて来る会社が多いと思いますが、今後の人生を左右する大切な資金計画ですから、しっかりと未来を見据えた借り入れをしたいところです。

金利の高い銀行での借り入れ

住宅ローンを扱う金融機関の中には、通常の銀行では審査を通らないお客様でも、「高い金利を条件としてローンを引き受け付けてくれる」ところがあります。

故意にこうした銀行を進めてくる不動産屋さんも存在しますし、お客様が「どうしても物件を買いたい」という理由で申込みをする場合がありますが、正直おすすめはできません。

こうしたプランを用意している金融機関が妖しいという訳ではありませんが、一般的な銀行で審査が通らないということは「今はローンを組むべき状況ではない」という天の声だと思って、資金計画を見直すべきでしょう。

理想的なローンの組み方

では最後に、理想的なローンの組み方についてご説明いたします。

頭金を可能な限り用意する

「そんなことは充分にわかっている!」という声も聞えて来そうですが、これが意外に重要なポイントとなります。

実は住宅ローンで一番恐ろしいのは『溜まっていく金利』です。

「住宅ローンの制度内容」の中で、変動金利の場合の支払額の上昇は5年に一度、従前の1.25倍以上にはならないとご説明いたしましたが、金利自体は1年に2回の見直しがされていますから、金利が上がっている場合には支払額が上昇しなくても、返さなければならない利息分はドンドン膨らんでいくことになります。

「何年も返済を続けているのに、元本が全く減らない・・・」といった現象が起こるのはこのような変動金利の罠に陥っている場合も多く、完済した時には原本の1.5倍、酷い時には2倍近い金額を支払っていたというケースもあるのです。

こうした事態を防ぐためにも、購入時の借入額は少しでも減らしておく必要がありますので、頭金は非常に重要なものといえるでしょう。

なお、「解っていても、手持ちはない!」とお思いの方も多いでしょうが、そのよう方には親や兄弟、そして親族や友人でも構いませんので、可能な限り個人間でお金を借りる方法がおすすめです。

もちろん、借りたお金は返さなければなりませんし、税務署に対してのケアーも必要となりますので、お金を借りる為の契約書(金銭消費貸借契約書・ネットなどで簡単に雛形が手に入る)を作成し、金利も設定した上、月々しっかりと返済している証拠(振込み履歴など)を残しておけば、お金を貸した人も儲かりますし、税務署も文句は言えません。

ちなみに「金利はどれくらいの設定にするべき?」という質問をよく受けますが、私の経験上1%くらい設定をしておけば大丈夫なのではないかと思います。(心配な方は税務署にご確認ください)

金利1%は高いような気がしますが、住宅ローンの金利は最初の方こそ優遇処置などで安いものの、その後は徐々に上がって行くものですから、これは決して高い金利とは言えないでしょう。

繰り上げ返済の計画を立てる

そしてもう一つ重要なのが、繰り上げ返済を行っていくことです。

住宅ローンは毎月の返済額が抑えられますが、「頭金をできる限り用意する」の項でもお話した通り、長期になると金利によって返済総額は凄まじい額に膨らみます。

これを防ぐためには、毎月決まった金額を貯金し、定期的に繰り上げ返済を行うことでしょう。

繰り上げ返済自体は僅かな手数料で可能となりますし、手続きも煩雑ではありませんので、まとまったお金が用意できたなら、他のことに使う前にローンの残債を減らすべきです。

なお、繰り上げ返済には

  • 期間短縮型/繰り上げ返済により返済期間を短縮する方法
  • 返済額軽減型/期間ではなく毎月の返済額を圧縮する方法

の2種類がありますので、どちらを選択するかも重要な判断となるでしょう。

金利交渉や借り換えができる状態にしておく

ここまでご紹介してきた手法を用いれば、通常の場合よりかなり早く返済額の総額を減らすことが可能となるはずです。

このような状況となってくれば、銀行に対しても強気に出ることができますから、金利の見直しに際して「他の銀行への借り換え」などをチラつかせて、金利を下げさせることも可能になるでしょう。

毎月カツカツの状態では、他の銀行でも「借り換えお断り!」と言われてしまいますが、余裕のある状態ならば「より有利な条件を提示してくる銀行」もあるでしょうから、実際に借り換えを行ってしまうのも一つの方法です。

銀行に支配されるのではなく、交渉を自分のペースで進められるようにして行くことも、借り入れを行う際の重要なポイントであると思います。

ちなみに、民間ローンからフラット35へ、フラット35から民間ローンへの借り換えも可能となっていますから、金利等の動向に常に気を配り、借り換えのタイミングを逃さないようにしましょう。(フラット35の中には民間ローンから借り換えができない商品もあります)

無理のある返済計画を立てない

そして、最後にお話ししておきたいのが「そもそも無理な返済計画を立てない」というポイントです。

既に住宅ローンの勉強を始めている方はご存知かと思いますが、金融機関が融資を行うに当たって、借入れの限度額を算定する際に用いるのが返済比率という考え方であり、「収入に対して●●%までの返済額なら、返済が滞ることはないだろう」という割合を示す言葉となります。

この返済比率の値については各金融機関で独自の基準を設けていますが、大手銀行の基準をザックリと平均してみると

  • 年収400万円未満        25~30%
  • 年収500万円以上~600万円未満 30~35%
  • 年収600万円以上        35~40%

上記のような割合となるでしょう。

但し、この返済比率はあくまで銀行の目線となりますから、実際にはこれよりもより厳しく、年収400万円未満で20%、これ以上の年収の方でも25%を超えない範囲に年間の返済額を抑えるべきです。

また、もう一点抑えておきたいポイントが「借入額の上限を自分なりに設定すること」であり、理想的な借入れ上限額は『年収の5倍~6倍まで』となるでしょう。

ちなみに、既にお話しした理想的な返済比率から逆算すると、借入れの限度額は自ずと年収の5倍~6倍になるはずです。

但し、金利が低い場合には7倍、8倍の融資も可能となるケースがありますが、ここはジッと堪えて年収の6倍を超えないようにローンを組みましょう。

※表記の「理想の返済比率および借入れ上限額」は、管理人がこれまでお取引してきたお客様たちの『その後』を見る中で、思い至った基準となります。

スポンサーリンク

住宅ローンの知識まとめ

さてここまで、「住宅ローンの基礎知識」というテーマにて記事をお届けしてまいりました。

そして、「無理のある返済計画を立てない」の項をお読みになられた方の中には、『その程度の借入額では、まともな物件が買えるはずがない!」と思われた方も多かったことと思いますが、そんな方は是非一度、自分を見詰め直してみてください。

本文中でも申し上げましたが、住宅ローンの借り入れで失敗を回避するコツは「より多くの自己資金の投入」と「繰り上げ返済」であり、これを無理なく実現するには『理想の返済比率と借入れ上限額』の基準をクリアーする必要があります。

よって、この基準で買えない物件は『今のあたなに相応しくない物件』ということになりますから、改めて自己資金を増やしてから購入に踏み切るか、購入する物件のグレードを下げることをおすすめします。

ではこれにて、不動産の知識「住宅ローン」についての知恵袋を閉じさせていただきたいと思います!