仕事に学業にと忙しい毎日を過ごしておられる方々にとって、唯一安らげる場所となるのが生活の拠点ともなっている「自分の部屋」ですよね。

そして、賃貸物件を借りるにしろ、マイホームを購入するしろ、人々が物件探しに必死になるのは少しでも好条件の「安らぎの場所」を得るためであると言っても、過言ではないでしょう。

しかしながら、こうした安らぎの空間を一瞬にして恐怖のどん底に叩き落すのが「G」、つまりはゴキブリという害虫の出現です。

「1匹いれば100匹は隠れている」「死ぬ間際に卵を産み残す」「人間の大きさにすると移動速度は時速100キロ以上」など、その生態全てが嫌悪の対象となるゴキブリは正に「最も身近にある脅威」という他はない存在でしょう。

なお、過去記事「不動産の害虫駆除方法をご紹介いたします!」では、様々な害虫の駆除方法をご紹介いたしましたが、このGについては「更に詳しい駆除方法を解説して欲しい」等のご意見を多く頂いておりましので、今回は私が過去に経験したゴキブリ駆除の体験談をお届けしてみようと思います。

では早速、賃貸ゴキブリ対策の顛末記を見ていきましょう。

賃貸ゴキブリ対策

 

恐怖のゴキブリ部屋

今回の事件の舞台となるのは、私が賃貸の営業をしている際に、あるオーナー様からお預かりした管理物件の一室となります。

物件のスペックはといえば木造2階建て、築年は10年弱とまあまあ新しい物件であり、1DKが6部屋という小ぶりな建物となります。

ちなみに賃貸管理の依頼を受けた際には満室だったのですが、その後1階の1室が退去を迎えることとなりました。

なお、「この物件では初めての退去立会い」ということで少々気合を入れて立会いに臨んだのですが、お部屋はそれ程汚れておらず、トラブルもなく退去は終了します。

そして敷金精算の打ち合わせをする中、退去する入居者に「住んでいて何か問題はありませんでしたか?」と水を向けてみたところ、「この部屋、とても虫が多いんです」とのお返事が返って来ました。

入居者のお話によるとゴキブリと思われる小さな虫が時折姿を現し、今回の退去も「それに耐えかねて・・・」というのが原因であるようです。

この入居者の訴えに『場合によっては、害虫駆除工事も視野に入れなくては・・・』と考えながも、とりあえずその日は物件を後にします。

後日、建築業者とリフォームの打ち合わせをするべく空室となったお部屋を再び訪ねてみますが、床にはまるで小豆をばら撒いたように無数の「何か」が転がっていました。

『これは一体何ごと・・・』とリフォーム業者と顔を見合わせてながらその物体をじっくり観察してみましたが、その正体は体長1cm程の小さなGの死骸のようです。

ただ、この小さなGは「私たちが普段目にするタイプとは明らかに種類の異なるもの」であり、『これはマズイ!』と感じた私はこの状況をオーナー様にお伝えした上で、フォーム工事に害虫駆除を組み込むことにします。

やがて工事は完了し、出来栄えの確認に再度部屋に足を向けますが、そこには既に数匹のGの死骸が転がっていました。

そこで慌てて工事会社に再度駆除を依頼し、今回は隅々まで念入りに薬剤を散布させますが、数日後には再びGが出現するという始末です。

『何度も薬剤を散布しているのにどうして駆除しきれないのか?』と駆除業者に問い質してみますが、「今回のGは一般家庭ではあまり見掛けない種類(飲食店などに多い種類)であり、その生命力・繁殖力共に非常に強く、床下などに巣を作る性質があるため表面的な駆除を行なっても完全に殲滅するのは難しい」との返答が返ってきます。

そして本格的に駆除するとなれば、床板や天井を壊した上、他の部屋にも駆除処理をしなければ根絶は難しいというのです。

当然、他のお部屋にも入居者がおりますから、そんな大規模な駆除作業ができるはずもありません。

仕方なく、毒餌タイプの駆除剤などを仕掛けたところ、時間の経過と共に徐々に数が減って行き、『あと一歩で根絶では?』というところまで漕ぎ着けます。

そんな折り、既に入居者募集を開始していたこの物件にお申込みが入り、お部屋に新たな入居者が引っ越して来ることとなりました。

しかし入居以来、「虫が出る」とのクレームが絶えることはなく、あっと言う間に退去となってしまったのです。

徹底抗戦!

そして退去に際しては、入居者からかなり文句を言われることとなりましたが、オーナー様より『敷金を全額返金する』とのご提案があり、揉め事に発展することなく円満に収めることができました。

但し、こうした状況となった以上、Gを完全に根絶するまでは新たな入居者募集を行うことはできませんので、この日から私とGの戦いの日々が始まることとなります。

そこでまずは「原因を突き止めよう」とのことでオーナー様からお部屋の経歴を聞き出すことにしますが、どうやら事の発端は私が最初に立会いをした入居者の更に先代の住人にあったようです。

この先代の入居者、飲食店を経営していた人物だったのですが、お店の経営が悪化して賃料滞納を繰り返した揚句、部屋をゴミ屋敷化させて退去していったというのです。

なお、お部屋に出るGの種類は飲食店に多いタイプということなので、そもそもの原因はこの先代入居者に間違いはないでしょう。

また、「Gが巣食っているのは壁や天井、床下の可能性が高い」ということなので、天井や床に点検口を作り、3日に一度のペースでバルサンを焚きまくります。

しかし、それでもGが減る様子はない(数日期間をあけると5〜6匹の死骸がある)ため、今度は部屋の隙間という隙間にコーキングを打ち込み、出入り口の封鎖を図ることにしました。

更に、これと同時に部屋中10数か所にGホイホイを設置し、奴らがどこから湧いて出ているのかを確かめることにします。

ちなみに「この隙間埋め」が功を奏したのか、その後はかなり出現数を減らすことには成功しますが、まだ根絶には程遠い状態です。

但し、仕掛けたホイホイにより玄関周辺に集中して彼らが出没していることを突き止めることはできました。

そこで再びリフォーム業者と共同で「出来り口になっていそうな箇所」を特定しようと頑張りますが、めぼしい隙間は全て埋められており最早『ここぞという場所』は無いように思えますので、封鎖作業は実質手詰まりです。

そして、これ以降も『良い手段はないものか』と様々な薬剤も試してみましたが、何をしても決定的な効果を得ることはできない状態が続きます。

なお、試した中で最も効果があったのは「Gを2週間寄せ付けない」と謳う『ゴキブリが居なくなるスプレー』であり、これを定期的に巻き続けることで、週に1、2匹程度しか姿を見ない状態にまで状況を改善することに成功しました。

調伏そしてまとめ!

その後も定期的にスプレーの散布を繰り返し、「もはや対策もこれが限界か・・・」考えていた時、私は遂に決定的な瞬間を目撃します。

それは玄関の上り框(あがりかまち・土間から室内に上がるための段差の部分)、それもコンクリートと床材がぶつかる部分の隙間から、1匹のGがひょっこり顔を出したのに気付いたのです。

即座に持っていたスプレーで退治しますが、奴が出てきた箇所を良く見てみると僅か数ミリではありますが、私たちが見落としていた隙間を発見することができました。

『遂に見つけた!」、そう確信した私はすぐさまコーキングで隙間を塞ぎ、その後数回の見回りを行ってみます。

  • 1回目・・・Gおらず
  • 2回目・・・欠片もおらず
  • 3回目・・・何にもいない

以降1ヶ月以上の期間、観察を行いましたがどうやら完璧に封印に成功した模様です。

こうして私のGとの戦いは、人間の勝利で幕を閉じました。

『出入り口を封じられたGが他の部屋に移動するのでは』という心配もありましたが、今のところ問題はない様子です。

さて、ここまでが私の賃貸ゴキブリ対策の顛末記となります。

しつこいGに悩まされておられる方も多いと思いますので、対策にあたっては私の体験記を是非お役立ていただければ幸いです。

ではこれにて、賃貸ゴキブリ対策の顛末記を締め括らせていただきたいと思います。