不動産投資を行うに当たっては、様々なスキルが必要になって来ます。

「物件の資産価値を見極める能力」に「購入後に必要となる修繕箇所を予測する力」、そして高額物件であっても『ここぞ!』という時には「購入に踏み切れる決断力」など、一口にスキルと言ってもその方向性は実に様々です。

また、その中でも不動産投資を成功に導く上で最も重要とされるのが、物件が所在する地域の『賃料相場を正確に見抜く能力』であると言われています。

そこで本日は「賃料相場の調べ方を解説いたします!」と題して、不動産投資家には必須の家賃相場の調査方法をご教授させていただきましょう。

賃料相場の調べ方

 

賃料相場を知ることが投資成功の必須条件

冒頭にて、不動産投資を成功させるには「地域の賃料相場を正確に見抜く能力が必要不可欠」というお話をさせていただきましたが、これから投資を始めようとお考えの方の中には「えっ?どうして?」と疑問に思われた方も多いことかと思います。

そこでまずは、「どうして賃料相場を知ることが投資成功の近道であるのか?」という点から解説を始めさせていただきましょう。

不動産投資によって得られる最もオーソドックスな利益と言えば、保有する物件から月々上がって来る「家賃」に他なりません。

よって物件の購入に当たっては「どれくらいの賃料収入が見込めるか?」が最重要事項となるはずなのですが、『不動産投資で失敗した!』とおっしゃる方の多くが「賃料相場を見誤った」ことを失敗の理由として挙げておられるのです。

なお、既に投資物件の情報を集め始めておられる方はご存じのことと思いますが、買主募集の販売図面には必ず「満室想定賃料8%!」などの宣伝文句が踊っています。

しかしながら、この想定賃料なるものが曲者であり、販売会社が気分で賃料の設定を行っていたり、広告に表示する利回りを向上させるために敢えて高めの想定額を記載しているケースも少なくないのです。

また、現在入居中のお部屋の賃料をベースに利回りを計算すれば、賃料の相場を見誤ることは無いようにも思えますが、実はここにも落とし穴が存在しています。

確かに、「借り手が実際に支払っている賃料の金額」は相場を知る上で非常に重要なデータではありますが、賃料相場は常に変動するものとなりますから「2~3年前に入居した」というお部屋の賃料設定が今でも通用するとは言い切れませんし、これが5年、10年という入居期間となれば『数万円単位で相場とズレた賃料設定』となっている可能性だってあるのです。

そして、こうした誤った相場観を基に収益物件を購入すれば、新規募集を掛けても空室が何時まで経っても埋まらないばかりか、現在入居している者たちについても「より割安なお部屋」を求めて退去が続発することになるでしょう。

更に、退去したお部屋も簡単には埋まらないはずですから、結果として投資に失敗するという最悪の事態を招くことになります。

こうした理由から、不動産投資を行う上では「研ぎ澄まされた賃料相場感が何よりも重要」ということになる訳です。

 

家賃相場の調べ方

では実際に、賃料相場を調べるにはどのような方法があるのでしょうか。

一般的に家賃の相場を調べようした際に、まず行われるがインターネットで同じエリアの物件を検索して、自分が保有している(買おうとしている)物件と比較してみるという作業です。

確かに実際に募集が掛けられている物件との比較から、「自分の物件がいくらくらいで貸せるか」を調べるのは有効な方法であるとは思いますが、

同じ築年数で同じ間取り、駅からの距離も変わらないといった物件はまず存在しないでしょうから、最終的には「大体これくらいかな・・・」という勝手な推量を加えざる得ないのが現実でしょう。

また近年では、「コンペア式賃料査定」という賃料設定の方式も注目を集めています。

コンペア式賃料査定とは、不動産業の業界団体などが提案している新しい家賃設定法であり、基準となる物件のデータを基に駅までの距離や部屋の面積、間取りなどを比較して加点・減点を行っていくという方式です。

そしてこの方法であれば、ついつい「勘」に頼ってしまう『推量の部分』について、明確な根拠を得ることができますから「より適切な賃料予想」が可能となるでしょう。

しかしながら、プロの不動産屋さんならばともかく、「投資を始めたばかりの新米投資家さん」や「これから収益物件を購入するという方」にとっては、この方法でも「ハードルが高過ぎる」と感じてしまうのが現実であるかと思います。

そこで次項では、ド素人でも確実に賃料相場を把握することが可能な家賃相場の調べ方をご提案してみたいと思います。

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管理人おすすめの賃料相場の調べ方

では早速、誰でも簡単に行える賃料相場の調査方法を解説してまいりましょう。

物件のタイプごとにデータを集める

賃料相場を調査するために、まず行うべきなのは物件タイプ別のデータ収集となります。

なお賃貸物件の間取りにはある程度のパターンがありますから、相場を調べたい物件の間取りに応じて「ワンルームタイプ(1K・1DK)」「ファミリータイプ(2DK・2LDK)」などといった具合に、実際の入居者募集事例をインターネットで集めて行きましょう。

そして、まずここで気を付けたいのが「建物の構造」についてとなります。

当然ながら建物には木造や軽量鉄骨造(主にアパートタイプの物件)、そして重量鉄骨造に鉄筋コンクリート造(マンションタイプ)などの種類がありますが、この構造によっても賃料設定に差が生じることになりますので、少なくともアパートタイプとマンションタイプは別物と考えて事例を収集しましょう。

ちなみにワンルームタイプの相場を調査する際に重要となるのが、「バス・トイレ同室」と「バス・トイレ別室」の物件を混ぜて比較しないことです。

近年ではバス・トイレ同室物件の人気は非常に低くなっていますので、別室タイプと混合して検討してしまうと賃料相場の予測に大きな誤差が生まれることになるでしょう。

更に占有面積についても「17㎡以下」「18㎡〜25㎡」「25㎡以上」という分類にて比較する物件を分けて考えるべきです。(単身者向け物件は専有面積の違いによってグレードに大きな差が出るため)

一方、2DK・2LDKなどのファミリー向け物件についても「専有面積によって比較するデータを区別するべき」です。

入居者募集用の間取り図面を見ただけでは『面積の差を感じ辛い』ものですが、実際にお部屋を探しておられるお客様と接していると「専有面積45㎡以下のファミリータイプ物件の人気の低さ」を痛感させられますから、相場の比較を行う際には「45㎡以下(グレードの低いファミリー向け物件)」「46㎡~55㎡(平均的な物件)」をボーダーに集めるデータを分類しましょう。

また、「56㎡以上の専有面積」となればハイグレード物件となりますので、こちらも他のファミリータイプ物件とは分けて考えるべきです。

データの分析

さて前項のデータ収集を終えれば、周辺エリア内にある近傍同種物件の情報がいくつか手元に残されているはずです。

続いてはこの資料を基に、物件ごとの比較検討を行って行きます。

例えば「駅から徒歩5分・築10年」という物件と、「駅から徒歩10分・築20年」という物件データがあれば、この2つの賃料設定を比較して「仮に駅徒歩8分・築15年の物件が存在したら?」などという計算を試して行きます。

また、駅からの距離と築年数が同じくらいの物件があれば、前項で解説した専有面積の違いなどについても着目してみましょう。

例えば同じ平均レベルのファミリー向け物件であっても、「専有面積46㎡と54㎡の物件では賃料にどれくらいの差が付いているのか」、そして「仮に50㎡の物件があったら、いくらくらいの賃料設定が妥当なのか」といった具合に『様々なパターンでの賃料予測』を行ってみます。

そして、こうした作業を繰り返している内に駅からの距離や築年数、部屋の方位や専有面積に応じて、「賃料設定にどのような調整が加えられているかの空気感」が掴めて来ますから、

この状態まで来れば「勘に頼った予測賃料」とは一線を画する、『根拠ある想定賃料』をはじき出すことが可能となるはずです。

最終確認は地域の不動産屋さんに

そして最後に行うべきなのが、地域の不動産屋さんを訪問しての「賃料相場の聞き込み調査」です。

さて、「飛び込みで不動産屋さんに相場を聞きに行く」というと思わず尻込みしてしまう方もおられるでしょうが、賃貸をメインに行っている不動産屋さんであれば「決して無下な扱いを受けることはない」かと思います。

また、物件を購入するか迷っている段階でも「もしも買えたら物件管理をお願いしたい」などと前置きしておけば、不動産屋さん的にも悪い気持ちはしないものです。

こうして何軒かの不動産屋さんを巡って意見を聞けば、これまで行って来た自分なりの予想に確固たる裏付けを得ることができるでしょう。

但し、ここで気を付けたいのは不動産屋さんの中にも「誤った査定をする者」や「賃貸の取引に不慣れで適当な答えをする者」が居るということです。

よって、「3社に聞いたら全員バラバラの見解だった」などという時は、せめて同じ意見の不動産屋さんが2社現れるまでは聞き込みを続けるべきでしょう。

更に、こちらの質問に答える不動産業者の態度や表情も「回答の信ぴょう性を占う上で大きな意味を持つ」こととなりますので、電話ではなく直接対面して相場を聞き出すことが重要なのです。

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賃料相場調べ方まとめ

さてここまで、収益物件の賃料相場調べ方について解説してまいりました。

収益物件の購入に際しての賃料収入の予測は、プロの不動産屋さんでも非常に頭を悩ますポイントとなりますから、今回ご紹介したテクニックを是非ともご活用いただければと思います。

なお、ここまでの解説をお読みになり、「最初から不動産屋さんに聞き込みをした方が早いのでは?」と思われた方もおられるかもしれませんが、

本文中でも申し上げた通り、不動産屋さんの中には案外「適当な回答をする者」も少なくありませんので、こうした質の悪い業者を見抜くという意味でも、「自分なりの根拠」を持った上で相場を聞いて回る方が遥かに効率的なのです。

また質の高い不動産屋さんを何社か回ることができれば、該当エリアの賃貸市場の動向や、お客の流れも見えて来ますし、購入後に管理の依頼を行う不動産屋さんを選定する際にも非常に参考なるでしょうから、是非自らの脚を使って業者巡りをしてみてください。

不動産投資は「不労所得を得る方法」などという言われ方をされがちですが、しっかりと利益を上げている投資家様は、見えないところで今回ご紹介したような地道な努力を重ねているものです。

「自ら汗をかくこと」が不動産投資のリスクを減少させる最上の方法であることを、是非ご理解いただければと思います。

ではこれにて、「賃料相場の調べ方を解説いたします!」の知恵袋を閉じさせていただきたいと思います。