賃貸物件のオーナー様にとって大きな負担となるのが『原状回復工事の費用』となります。
なお、本ブログでは大家さんの経費削減のために「賃貸のセルフリフォームについて解説いたします!」」等の記事をお届けしてまいりましたが、ルームクリーニングについてはあまり詳しい解説を行っておりませんでした。
そこで本日は「自分で行うルームクリーニングで賃貸経営のコストを削減しよう!と題して、物件オーナー様に向けたお掃除テクニックをご紹介していきたいと思います!
大家さんのクリーニングテクニックをご紹介
さて、早速クリーニングのテクニックについてお話ししてまいりましょう。
クロス
既にアパートや賃貸マンションの経営をされている方には経験があることと思いますが、退去が完了したにも係らず「お部屋のクロスが新品同様」というケースもあるものです。
しかしながら、見た目には判らなくてもそれなりの汚れは付着しているものなので、よく絞った雑巾などで『全体的な拭き上げ』を行っておきましょう。
ちなみに作業のポイントとしては、お湯に洗剤を溶かしたものを雑巾に染み込ませ、これを固く絞ったものを使用することとなります。
こうすることによって、一見綺麗に見えるクロスからも結構汚れが落ちるものです。
フローリング
最も「手間と労力が掛かるクリーニング」が、このフローリング清掃となります。
普段の自宅の掃除を考えると、床については掃除機と水拭きくらいの工程しか思い浮かばないものですが、入居者の新規募集に際しては「これだけでは不十分」です。
そこでまずは、ホームセンターなどに売られている「フローリング用のワックス剥離剤」を購入して、床に残っている古いワックスを落として行きましょう。
ちなみに「スプレータイプのもの」が使い易いかと思いますが、薬剤を床に吹きかけた後、雑巾でゴシゴシと擦って剥離を行います。
そして、この工程が終われば「次はワックスを掛ける作業」です。
こちらもホームセンターなどで買えますが、床用ワックスの中でも耐久性の高い2年用などを使うのがおすすめとなります。
また、一度塗りでは直ぐに剥げてしまうので、一端乾かした後、2度塗りで仕上げるのが良いでしょう。
なおワックスを塗る際、床に埃や髪の毛、ゴミなどが落ちていると、そのままワックスの下に塗り込められてしまうことになりますから、事前の掃除は念入りに行うようにしたいところです。
キッチン
さて、キッチンもなかなかに苦労させられる掃除箇所となります。
なお、部位によって掃除の方法が変わりますので、それぞれご説明してまいりましょう。
システムキッチンの天板やシンク
基本的には洗剤で拭き上げて行くことになりますが、頑固な汚れや焦げ・錆には「金属製のヘラ(スクレイパー)」などを使用して汚れを削り落とす作業が必要となります。
但し、プロが施工してもなかなか完璧に落とすことができない汚れもありますので、どうしても気になる場合はアルミ板などを張り付けて誤魔化すという方法も有効です。
アルミ板はホームセンターなどで手軽に購入可能ですから、なるべく目立たないように薄手のものを選び、それを適切な大きさにカットしてもらって接着剤などで貼り付けていきます。(コンロ周りにアルミ板を貼り付ける場合には、耐熱性の接着剤を使用します)
ガス台周り・魚焼き器
直接火を使用したり、調理を行う箇所の掃除は非常に苦労させられます。
力任せに擦っても、そう簡単に落とせる汚れではありませんので、タライなどにお湯を張った上、洗剤を溶かした溶液にパーツを取り外して漬け込むという方法が有効でしょう。
但し、これでも完璧に汚れを落とすことが難しい場合には、ネットの通信販売などで新品のパーツを購入して、交換してしまう方法が有効です。
換気扇
調理の際に、常に煙や油を吸い上げている換気扇の内部は汚れの温床となっています。
また作動させた際に異音が生じる場合もありますが、こうした症状がクリーニングによって収まることもありますので、しっかりと掃除をして行きましょう。
さて換気扇の掃除については、まずこれを分解した上で、ガス台周りのパーツと同じく溶剤に漬け置きする方法が有効です。
ちなみに換気扇の「分解」と「組み立て」は意外に簡単ですので、初めての方でも手順さえ覚えていれば、それ程苦労はしないことでしょう。(ネット検索にて「分解の手順」を調べることもできます)
なお、一般的なプロペラ状のファン以外にも筒状のファン(シロッコファン)が取り付けられている製品も少なくありません。
ただ、シロッコファンでも掃除の手順は変わりませんので、同じ要領でクリーニングを行ってください。
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タイル
キッチンの壁が「タイル貼り」になっている場合に苦労するのが、タイル目地の掃除です。
カビや汚れで黒ずんだ目地はいくら拭いても綺麗になりませんので、ホームセンターなどで売られている目地マーカーなどで、上塗りしてしまう方法が便利です。
但し、目地マーカーは耐久性に少々問題がありますので、本格的な対策を行うのであれば、目地を彫刻刀などで削り落とし、その溝にコーキングを充填していくことになります。
浴室・トイレ
浴室やトイレの掃除で苦労させられるのは、何と言ってもカビです。
頑固なカビには「特殊な溶剤を使わねばならない」ような気がしますが、カビキラーなどの市販の塩素系洗剤で充分に対処が可能となります。
なお掃除ポイントとしては、なかなか汚れが落ちない箇所にキッチンペーパーなどを貼り付け、その上から洗剤を噴射して、しばらく放置する(湿布する)という方法です。
ちなみに、これで大抵の汚れは落ちますが「それでもダメな場合」は、キッチン掃除などで用いた金属のヘラを使いましょう。
そして、これでも汚れが落ちない場合には『下地を傷付ける可能性があります』ので、諦めるしかありません。
水道の蛇口など金属部分
こうした金属部分については「ピカール」などの、研磨剤入りの洗剤で磨き上げるのがおすすめです。
なお作業に慣れてくれば、まるで新品のような輝きを復活させることも可能でしょう。
バルコニー・網戸
こうした箇所には、ケルヒャーなどの高圧洗浄機の使用がおすすめです。
水圧で汚れを一気に吹き飛ばせば、プロ並みの美しさにお掃除を仕上げることができるでしょう。
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オーナーさんのクリーニングまとめ
さて、ここまで見て来たのが「大家さんが自分で行えるルームクリーニングのテクニック」となります。
ここまで記事を読んでいただければ判るように、少々手間は掛かるものの「素人にはできない掃除など滅多にない」ものです。
ファミリータイプのお部屋ともなれば、10万円近いクリーニング費用を請求して来るリフォーム会社もありますので、是非ご自身でのクリーニングにチャレンジしてみていただければと思います。
また全てを自分で行わずとも、「ここは自分でやる」と見積もり段階で交渉すれば、工事費用を削減することができるはずです。
ではこれにて、「自分で行うルームクリーニングで賃貸経営のコストを削減しよう!」の知恵袋を閉じさせていただきたいと思います。