
連日、テレビやインターネットのニュースを騒がせているのが、凶悪犯罪の数々ですよね。
世界的に見れば未だに「日本は治安が良い」と言われていますが、日々飛び込んで来る凄惨なニュースを見ていると、その信憑性に疑問を抱いてしまう方も多いのではないでしょうか。
こうしたトレンドを受け、多くの企業がセキュリティーに関するサービスに参入し、テレビの番組などでも手軽に行える防犯対策が紹介されるようになっていますが、
セキュリティー会社との契約には法外なランニングコストが生じますし、自分で出来る対策というのも何となく頼りないものがりますよね。
私は長年不動産業者に勤めておりますが、実はこのお仕事も防犯とは切っても切れない関係にある商売だったりします。
新築の建設に当たっては、デザイン性や利便性に加え、セキュリティー面でのチェックも欠かせませんし、賃貸管理などをしていると、入居者から防犯体制の強化を依頼さることもしばしばあるものです。
そこで本日は、私が不動産の業務をこなしながら身に付けた防犯技術をご紹介させて頂きたいと思います。
では、不動産の防犯対策をお教えします!の知恵袋を開いてみましょう。
スポンサーリンク
自分で出来る防犯対策
一言に防犯対策といっても、様々な方法があります。
その中には高額のランニングコストが必要であったり、建物の大幅な改築が必要となるものも珍しくありません。
しかし、緊急事態に備えるためだけに家計が圧迫されてしまうというのも、かなり問題です。
そこで今回ご紹介する手法の数々は、あまりお金を掛けず、直ぐに実践出来るものだけに絞ってお送りしたいと思います。
玄関扉
犯罪者が侵入して来る場所として、「正面玄関から」というのはあまりピンッと来ないものがあるかもしれませんが、実際のデータを見てみると意外に玄関扉からの侵入が多いことに驚かされます。
確かに裏口や窓から侵入しているの目撃すれば、それが犯罪であることが一目で知れてしまいますが、玄関先にスーツ姿の男性などが立っていても「営業マンの訪問かな?」程度にしか思わないものですよね。
こうした目撃者の心理を狙ってか、玄関の正面突破は意外に多発しているようです。
一時期はピッキングなどの被害が急増していましたが、鍵屋さん曰く「近年では殆ど発生していない」のが現状であるとのこと。
但し、工具などを用いて扉を破壊しての侵入は減っていないと言いますから、やはり対策が必要でしょう。
そこでおすすめなのが、後付けタイプの電子錠です。
「そんな大げさなもの、自分で取付けられないよ!」と思われるかもしれませんが、最近のものは数万円で購入出来る上、女性でも自分での取り付けが充分に可能な製品(扉の穴開け不要)もございますので、これは絶対におすすめ。
開錠方法は「ナンバー入力式」と「カード式」が選択出来る上、「スマホによる開錠」、「室内からリモコン開閉」も可能という優れモノなのです。
また、実際に被害に遭ったお宅に意外に多いのが鍵の閉め忘れなのですが、このタイプの製品にはホテルで採用されているような自動施錠システムが搭載されていますから、更に安心感が高まりますよね。
更には、この電子錠にパソコンやスマホをリンクさせれば、留守中に鍵が開錠されたことを通知する機能も付いていることが多いですから、遠隔地から警察への通報も可能となります。
テレビモニター付きインターフォン
チャイムを鳴らし、扉を開けさせてから侵入を試みる犯罪者に有効な対策です。
取付けに費用が掛かりそうなイメージですが、ネット通販などでは取り付け工事不要の商品も販売されている上、価格もかなりこなれていますから、手軽に導入が可能でしょう。
窓ガラス
玄関扉に次いで侵入さることが多いのが、窓ガラスとなります。
建売住宅などに設置されている「網の入ったガラス」を、防犯ガラスであると誤解されている方もおられるでしょうが、この手のガラスは「ペアガラス」と呼ばれるものが多く、結露防止のために厚めに作られているだけで防犯性能は殆どないのが通常です。
では具体的にどんな対応が有効かというお話になりますが、おすすめしたいのは補助錠、防犯フィルム、振動センサーの設置です。
窓用補助錠
もはやホームセンターなどですっかりお馴染みの防犯グッズとなりますが、効果の程は絶大です。
犯罪者は少しでも素早く室内に侵入したいものですが、補助錠を設置されるとスピーディーな侵入は不可能となります。
可能であれば、窓の上下に二つの補助錠を設置したいところです。
防犯フィルム
面積の大きなフィルムは高額となりますが、30cm×20cmくらいのサイズのものは安価で、手軽な貼り付けが可能です。
貼り付ける場所はサッシの鍵を中心とした左右の窓(引違い窓の場合)が有効でしょう。
侵入者が窓を割る際は、サッシの鍵の近辺を狙うので、このフィルムがあれば突破にかなりの時間を稼げる訳です。
振動センサー
こちらもサッシの鍵の近辺、防犯フィルムを貼った上などに設置しましょう。
電池式のものがホームセンターなどで安価に販売されています。
窓を破壊した際、振動を感知して警報を鳴らす仕組みになっていますから、侵入者にとっては非常に厄介な設備となるはずです。
スポンサーリンク
防犯カメラ
言わずと知れた防犯対策の王道ですが、セキュリティー会社などに設置を依頼すると、高額な費用を請求されます。
但し、近年では高機能なネットワークカメラが販売されていますので、こちらがおすすめでしょう。
取付けにも殆ど手間が掛からない上、スマホを利用した遠隔監視に、赤外線撮影、モーションセンサーで動くものを検知して撮影が開始されるなど、その性能は正に「至れり尽くせり」となっています。
また、安価で子機が購入出来ますから、家の四方や室内の監視も手軽に行えるはずです。
センサーライト
こちらも防犯対策の王道となり、防犯カメラと合わせて設置すれば高いセキュリティー効果が期待できます。
問題点は、電気店などに設置を依頼しなければならず、コストが高く付いてしまう点ですが、
近年では太陽光から蓄電を行い、夜間にかなりの光量で侵入者を照らし出してくれる製品も販売されていますから、こちらを利用すれば取り付けも自分で手軽に行えるでしょう。
近隣と声を掛けあう
どんな防犯マニュアルに書いてありそうな対策ですが、こちらも非常に重要。
近年は近所付き合いに抵抗を覚える方も多いでしょうが、お隣の家族構成や訪問者の傾向などを認識していれば、いざと言う時に素早く異常を察知してもらえるものです。
また、留守中に不審者がうろついていたなどの情報も得られますから、近隣の方々と良好な関係を築き、声を掛け合える環境を作りましょう。
武器・防具
そして最後の手段とも言えるのが、武器や防具の用意です。
在宅中に侵入者が現れた時は、まずは逃げることを考えるべきですが、どうしてもそれが不可能な場合には、戦う他ありません。
実際に犯罪に巻き込まれた方のお話を聞いても、抵抗することで侵入者を撃退出来たケースも多いですから、準備はしておくべきでしょう。
武 器
通信販売などで防犯用に多くのグッズが販売されておりますが、有効な武器は意外に数少ないでしょう。
「スタンガン」や「特殊警棒」などは、相手に奪い取られる可能性が高いですから、あまりおすすめは出来ません。
逃げるための時間を稼ぐのに「催涙スプレー」は非常に有効ですが、自分もダメージを負う可能性が高いので、使用する際は要注意です。
なお、私が最もおすすめする武器は、手製の「槍」です。
「槍なんてどうやって手に入れれば?」と思うかもしれませんが、ホームセンターなどで長めの鉄パイプなどを斜めにカットしてもらえば、それだけで手製の槍が完成します。
訓練を積んでいない人間は、相手が包丁などを持っているだけでも、恐怖で身体が動かなくなるものですが、長めの槍を使用すれば恐怖感は大いに薄れるものです。
この方法は戦国時代に農民を兵として用いるために織田信長も採用した手段となりますから、是非お試し頂ければと思います。
また、侵入者に対しても槍は強烈な「威嚇」となりますし、長めのものであれば万が一奪い取られても、室内では自由に振りまわることが出来ませんので、逃げる隙も生まれるでしょう。
防 具
防具に関しては、あまり思い浮かばない方が多いかもしれませんが、いくつかお勧めのものがあります。
まずはご紹介したのが、強化プラスチック製の盾。
あらゆる刃物を弾き返す防御力に、コンパクトで軽量なのが魅力です。
但し、扱いが少々難しいので、自信が無い方には防刃チョッキがおすすめ。
防弾チョッキですと価格も高額となり、重量もかなりのものとなりますが、防刃チョッキは軽量で安価です。
警察官などが着用しているのを良く見掛けますが、通信販売でも手軽に購入出来ます。
枕元に置いておき、異変を感じたら即座に着用して避難するという使い方がおすすめでしょう。
スポンサーリンク
防犯対策まとめ
この様に、それ程コストを掛けずに行える防犯対策は意外に多いものです。
一度に全ての備えを行うのは困難でしょうが、毎月一つずつでも対策を施していけば、一年も掛けずにほぼ完ぺきなセキュリティー体制を構築することが出来るでしょう。
何か事件に巻き込まれた時に、「あの時、準備しておけば!」なんて後悔をしないよう、出来る限りのことはしておきたいものですよね。
ではこれにて、不動産の防犯対策をお教えします!の知恵袋を閉じさせて頂きたいと思います。